【意味】
(旧)文章は
広く世間に 伝えられ
武力以上に 世界動かす
(新)ネットでは
おもしろ半分 書き込みし
他人傷つけ でも知らん顔
【ひとこと解説】
この「ペンは剣よりも強し」とはもともとイギリスの政治家であり小説家でもあったリットンの戯曲の中にあった言葉です。
英語では「The pen is maighter than the sword」です。
この作品の中での「ペンは剣よりも強し」の意味は、言論が人々の心に訴える力は武力よりも強いといったものでした。
つまり、文章で表現される思想や考えはやがて世論を動かし、武力よりも強い力を発揮するということです。
武力で国内を制圧したり、国外に武力侵攻することで国土を拡大するのではなく、国を治めたかったら言葉で国民に訴えかけなさい、そうすればその政治家の考えが国民の支持を受ける内容であればあるほど国民を支持をより一層集め、国は治まるといういうことを意味しています。
世界中では今でも武力行使や武力侵攻、またより大きな戦争が行われている地域が存在します。しかし、国内では表立って武力行使が話題にされることは少なく(ただし北朝鮮のミサイル発射がいま話題にはなっています)、この「ペンは剣よりも強し」の本来的な意味が失われつつあります。
しかし、ネット社会が進展するにつれ、代わりに別の問題が浮上してきました。
それは、ネット上での書き込みにより公人や芸能人などに対する名誉侵害がなされているという状況です。
また、子供達の間でも、特定の学校の特定の生徒を狙い撃ちにしたネット上での書き込みが行われ、陰湿ないじめを助長・拡大させています。
ネットへの書き込みは「ペン」では行われませんが、ネット上では本来の意味とは別の意味での「ペンは剣よりも強し」という状況が起こっています。
ネット上での書き込み(=ペン)が、ナイフやバットなどによる暴行(=剣)以上の犯罪を引き起こしているのです。
しかも、この状況のもっとも深刻な点は、ネット上に書き込みをした人の犯罪意識が薄く、それでいて被害を受けた人の心の傷は暴行による身体的傷以上の傷だということです。
「諸刃の剣」という言葉がありますが、「ペン」についても「諸刃のペン」が当てはまります・・・。
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